葉山の棚田
葉山といえば海、高級住宅地、御用邸が浮かびますが
衣笠へ向かう途中湘南国際村近くに小さな棚田が広がっています。
道路から見下ろした田植えが終わった棚田。
カルガモ農法を行っているのか2羽のカルガモが畦を歩いていました。
ツバメが飛び交い、遠くを優雅に尾翼をフリながらオナガが通り過ぎていきます。
早朝待っていれば思わぬ野鳥に出会えるかもしれません。
ホタルも舞うかもしれません。
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上山口地区は典型的な盆地地形をなしていて、
上山口盆地を囲む南北の稜線はそのまま分水嶺となって、ここに降り注ぎ雨水は盆地に集まる。
棚田は傾斜地に作られるから豊富な湧水が存在することで成り立つ。
かっては宝金山から仏塚山一帯の山腹は緩やかな傾斜が拡がり、沢山の棚田が営まれていた
ようだが、減反政策や後継者難から耕作放置が相次ぎ、今では杉山神社近くのここ正吟の棚田
だけになってしまった。
「棚田地区は開田当時の景観や、手植え、掛け干し等の伝統的農作業体系が受け継がれ、
日本人が育んできた昔からの里山の風情を色濃く残しているところであり、
最も私たちの心を揺さぶり、安らぎを与えてくれる原風景の一つである。」
上山口の里が「にほんの里100選」に選ばれている。
上山口棚田の総面積は2,3ヘクタール、64枚の田がある。
この64枚の田を現在では5人の農家が協働して米を作っている。
平成12年にはこの棚田からの献上米を宮中に奉納。
両陛下も現地を訪れてお礼と激励をされている。
後継者難で棚田維持にはボランティアの方々の協力をいただいているそうです。
この棚田で収穫した酒米「五百万石」でつくられた地酒に銘酒「葉山の田遊び」がある。
葉山の昔からの酒屋1軒だけで販売している。
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何年も前からお隣の山湘南国際村のツツジ、この先の横須賀ショウブ園へ通っていますが
こんな里山が広がっているとは知りませんでした。
美味しいお蕎麦につられて出かけた場所が思いがけない風景に出会わせてくれました。
by NPHPID | 2012-06-17 00:59 | Trackback | Comments(0)